最近話題の筋膜リリースとは
最近雑誌やメディアでも多々取り上げられ、「筋膜リリース(筋膜はがし、とも言います)」という言葉を知っている方も増えていることと思いますが、具体的にどういったものなのかを知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は当院でも行っている「筋膜リリース」を説明・解説していきます!!
そもそも筋膜とは
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筋膜リリースの前に筋膜について解説します。筋膜とは全身を覆うタイツのような繊維で筋肉・骨・内臓・神経・血管など覆っています。筋肉がスムーズに動くためには、この筋膜の滑りの良さが必要不可欠で、筋膜が癒着をおこしてしまうことで筋肉の動きにも影響を及ぼしてしまいます。
なぜ癒着がおきるのか?
- 長時間同じ姿勢でいる(デスクワークでずっと頭を支えている首肩)
- 怪我や手術をした部位(足首捻挫・肉離れその他全般)
主に寝ている時が一般的と言われ、朝起きたときに身体を伸ばしたくなるのは、身体が生理的に筋膜の癒着を取ろうとしている為だと言われています。最近はパソコンやスマートフォンの普及により、睡眠時以外でも同じ姿勢が続くことが増え、筋膜の癒着がおきやすい環境だということが伺えます。また、一度ケガをしてしまった部分や手術をした部位周辺には、ほぼ100%癒着が生じるそうです。
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※この白く見えるものが癒着組織と言われています。
筋膜リリースが有効な症状
- 腰痛/神経痛
- 肩こり
- 胸郭出口症候群
- 頚肩腕症候群
- 外側上顆炎(テニス肘)
- 腱鞘炎
- 腸脛靭帯炎
- 鵞足炎
- オスグッド
- 足底筋膜炎
- 肉離れ
- 捻挫
その他、慢性疾患やスポーツ障害にも有効と言われております。
筋膜リリースでは下記の効果が期待されます。
- 癒着部分を剥がす(流す)
- 血流・リンパの循環改善
- 柔軟性・可動域の増加
- ケガからの早期復帰
- パフォーマンスの向上
ファズブレード
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さて肝心の筋膜リリースの方法ですが、テレビや雑誌ではストレッチのような方法やストレッチポールなどを使う方法など、様々ある手法のなかでも、当院では『ファズブレード』を用いて筋膜リリースを行います。このファズブレードは医療用のステンレス合金を材質としており、軽い圧でも筋膜に対してアプローチすることが出来る優れものです。
ファズブレードを用いてストロークし筋膜リリースを行う際に、癒着の程度や場所により皮下出血を伴うことがありますが、これは癒着部が剥がれることによる一時的なものであり癒着が起こっている証拠ともなります。癒着が取れてくると自然と皮下出血も現れなくなる方がほとんどです。
※気になる方は皮下出血を出さない様に施術することも可能です
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※慢性的な頭痛の方に対して:一回目(左)→ 3回目(右)の比較
痛そうに見えるかもしれませんが、痛くありませんし、内出血が出ない様に施術することも可能です。怖がらないで大丈夫です。良い事ばかりです。
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1度剥がすとしばらくは癒着が起きないとアメリカの解剖学教室の教授がおっしゃっていました。上記の様に全然内出血がありません。